クリニックBLOG

2016年2月29日 月曜日

とっても怖い狂犬病のお話

昨年9月~12月の間に南米ペルーで、狂犬病により子ども12人が相次いで死亡したというニュースがありました。子ども達は全員、吸血コウモリに噛まれた後死亡しており、症状と診断結果から狂犬病に感染していたことが確認されたそうです。

狂犬病は南極を除くすべての大陸で感染が確認されています。流行地域はアジア、南米、アフリカで、全世界で年間5万人以上が死亡しています。感染した動物の咬み傷などからウイルスが感染する場合が多く、人へは犬に咬まれて感染するケースが大半です。しかし、たとえば猫・ハムスターなどすべての哺乳類が感染源となり得ます。日本は数少ない狂犬病清浄地域の一つですが、油断はできません。2013年に日本と同様50年以上狂犬病が発生していなかった台湾で、野生動物間での流行が確認されたからです。

狂犬病は人を含む全ての哺乳類に感染し、発症後の有効な治療法はありません。「最も致死率が高い病気」としてエイズと共にギネス世界記録に記録されているそうです。ただし、感染前であれば、ワクチン接種によって予防が可能です。これは人以外の哺乳類でも同様で、そのため日本では狂犬病予防法によって飼い犬の市町村への登録および毎年1回の狂犬病ワクチンの予防接種が義務付けられているのです。

しかし、近年は接種率が低下しており、2013年度は登録頭数の72.6%しか接種が行われていなかったという結果が出ています。登録すらしていない犬も多いとみられ、実際の数字はさらに低い可能性があります。

狂犬病は身近な病気ではありませんが、日本にいつ入ってきてもおかしくありません。狂犬病は有効な治療法がなく、致死率がほぼ100%の人畜共通感染症なのです。ワンちゃんの健康チェックも兼ねて、予防接種を受けにご来院くださいね。





獣医師 松田知子
 

投稿者 くりの木動物病院

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