クリニックBLOG

2016年10月28日 金曜日

レプトスピラのお話

先日、こんなニュースがありました。
≪沖縄県はレプトスピラ症の集団発生があったと発表した。8月に川で遊んだ小中学生10人と30代女性の計11人が、8~12日後に発熱や筋肉痛、結膜充血などを発症し、レプトスピラ症と診断された。川遊びをした際に感染した可能性が高い≫

レプトスピラ症は病原性レプトスピラ(らせん状の細菌)の感染により起こる人獣共通感染症です。菌の種類により、季節性のあるものや、軽症のもの、重症になるものなど多様です。レプトスピラ菌はネズミやマングースなど野生動物の体内に潜み、尿によって土壌や河川を汚染します。その中で菌は数ヶ月は生存するとされていて、ヒトだけでなく犬、牛、豚などほとんどの哺乳類に感染します。

ヒトに感染した場合、約90%は軽症で済み、感染しても黄疸が出ていなければ治癒します。しかし、残りの10%は致死的な経過をたどる場合があります。

ワンちゃんの場合、感染しても特に症状の現れないまま経過し、自然治癒する不顕性型が多くみられます。このタイプは回復後長期間尿とともに菌を排泄するので、他の動物の感染源となります。一方で症状の現れるものには、出血型(原因菌:イヌ型レプトスピラ)と黄疸型(原因菌:黄疸出血性レプトスピラ)があります。どちらも重症化→死に至る可能性があるタイプです。

ワンちゃんの予防としてはワクチン接種が有効です。アウトドアアクティビティが多いなど、感染リスクの高い子はレプトスピラが予防できる混合ワクチンを接種することをお勧めします。最近はワンちゃんと一緒にカヤックやカヌーなど気軽に楽しめるものが増えてきているので、注意が必要ですね。



 ↓ レプトスピラ感染症を予防する9種混合ワクチン




獣医師 松田知子

投稿者 くりの木動物病院

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