クリニックBLOG

2017年9月 7日 木曜日

輸血

今回は輸血のお話です。
動物医療でも人間と同じく輸血が必要な場合がありますが、日本では動物用の血液バンクがないので血液を入手することは出来ません。そのため多くの動物病院では、自分たちで血液を入手するために供血犬、供血猫を飼っています。 当院でも犬のジョー、猫のジジ、キキ、サスケが出動します。モモタロウも1歳になったので出動予定です。カニンヘンダックスのアロマは小さいので癒し担当で...。

輸血が必要な症例をざっと挙げると 
 【外科】 ・外傷による大量出血 
        ・大量出血が予測される手術など
 【内科】 ・再生性貧血 ・非再生性貧血 ・血小板減少症 
       ・出血傾向 ・低蛋白血症など

犬や猫にも血液型があり、輸血の際にはクロスマッチテストを行います。供血犬・供血猫の血液と輸血を受ける側の血液を混ぜ合わせて異常が出ないかというテストです。
異常がなければ、供血犬・供血猫から採血を行います。ジョーの場合、かなり動くので二人がかりでなだめながら採血します。終わるころにはお互いクタクタです。ジジとキキは抑えられるのが苦手で暴れるので、鎮静という軽い麻酔をかけて採血します。一方触ると噛みつくサスケは病院では何をされても動か(け)ないので、軽く抑えるだけで大丈夫です。

採血量は最大で犬では20ml/㎏、猫では10ml/kgくらいです。採血が済むとやっと輸血です。
輸血は、最初の30分程度は副作用が起きないかどうか、様子を見ながらゆっくり入れていきます。大丈夫そうなら4~6時間で終了する速度で調整します。
輸血は大まかにいうと他の犬猫からの細胞移植ですから、さまざまな副反応、アレルギー、拒絶反応が出る可能性があります。
副作用の症状として心拍や呼吸が早くなる・急激な血圧の低下・顔の腫れ・発熱・嘔吐などが挙げられ、重篤な場合は中止となります。

輸血をすることで、病気が治る・大幅な延命が望めるケースもあれば、新しく血液を作り出すことの出来ない病気では一時しのぎにしかならないケースもあります。
輸血をするしない、つづけるつづけない...たくさんの選択を飼い主さんはしなければならず、選択してもそれが正しかったのか悩まれる方が多いかと思います。ただどんな結果であれ、それがその子の事を考えて出した結論であればそれが一番良かったことなんだと思って頂きたいです。私たちはそのお手伝いをしていきたいと考えています。


獣医師 松田 知子

↓昨年と同じくジョー君と旅行に行ってきました。この後吠えながら院長たちを追いかけようとして大変でした...。



↓ご飯は十分あげたはずなのに...すごい顔してますね(-_-;)


投稿者 くりの木動物病院

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