クリニックBLOG

2018年5月 2日 水曜日

猫のフィラリア症

 フィラリア予防シーズンがやってきました。普段、病院とは縁遠い子達の元気な姿を見る事が出来るのは、とても嬉しいものです。

 犬のフィラリア予防は大分浸透していると思いますが、猫にもフィラリア症があるというのはご存知ですか?
犬の病気と思われがちですが、実は猫もフィラリアに感染してしまうのです。感染経路は犬と同じで、フィラリアの幼虫を吸血した蚊に刺されることによって猫の体内に侵入します。
成長した成虫は肺や心臓の血管に寄生し発症しますが、猫の場合多くは心臓にたどり着けません。症状がほとんどみられない事もあり、犬と比べあまり問題視されないこともあります。
しかし、症状がでるときは咳・息切れ・運動を嫌がる・吐き気・食欲不振・体重減少が比較的多くみられますが、他の病気にもよくみられる症状なので、判別しにくいのが特徴です。
重症例では肺動脈で死んだフィラリアに対して、急激なアレルギー反応を示したり、肺動脈につまって急性の呼吸困難が引き起こされることで窒息死したりすることもあります。

 どうやってフィラリア症と判断するかというと、基本的には犬と同じ方法なのですが、どの検査方法でも犬と比べてフィラリアの寄生数が少ないため検出しにくく、診断が難しいです。そのため何より予防が大切といえます。

 予防としては当院では皮膚につけるスポットタイプのお薬をご用意しております。
 また、蚊が活発に吸血する4月下旬~11月下旬にかけ、生活環境から蚊を駆除するのも重要です。卵・幼虫・さなぎの状態の蚊は水を必要とするので、家の周囲やベランダに水たまりを作らないようにしましょう。

 時々犬の飼い主さんでも「うちの子は家から出ないから予防しなくても大丈夫よね?」と聞かれるときがあります。しかし、予防薬を使わずにいた犬へのフィラリア感染率は一夏経験で38%、二夏経験で89%、三夏経験で92%くらいだと言われているんです。※個体差、地域差あり
また室内だけで生活している猫でもフィラリアに感染していることが最近の調査報告でも分かっています。

 確かに以前よりフィラリアに感染した子を見ることは少なくなってきました。これはフィラリアに対する飼い主さんの意識が高くなってきたために予防薬をきちんと飲ませている事や、予防薬自体の性能が良くなってきた事などが理由に挙げられます。

 予防できる病気はきちんと予防する事が飼い主さんの責任であり、それを支える事が私達の責任であると考えています。ぜひ猫ちゃんにも1ヶ月に1回のフィラリア予防をご検討ください。


                    獣医師  松田知子

↓最近のサスケ君 ご飯がどこから出てくるのか知っています。



↓扉も開けちゃいます。触っても噛みつくまでの時間が長くなってきました(笑)









 

投稿者 くりの木動物病院

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